特定社会保険労務士とは?特別研修と紛争解決手続代理業務試験のハナシ

社会保険労務士

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こちらの動画を観ながら読むとより読みやすいです

 

神戸の社会保険労務士・石川です。

今回は、特定社会保険労務士(特定社労士)に関する話をします。

というのも、今日は特定社労士になるための試験である紛争解決手続代理業務試験の合格発表日なんです。

その結果は・・・合格でした!!

(出所)2020.3.13付インターネット版官報号外より画像を一部加工し転載

そんなわけで、今回は、特定社会保険労務士とは何か、特定社労士になるにはどうすればいいか、研修と試験の内容について解説します。

特定社会保険労務士とは

特定社労士を簡単に言うと、労働にかかる「あっせん」や「調停」といったADR(裁判外紛争解決手続)において、一方の代理人になれる社会保険労務士のことです。

紛争価額が120万円以下であれば、特定社会保険労務士が単独で代理することができ、120万円超であれば、弁護士との共同受任により代理することが可能です。

近年、労使トラブルが複雑化するなかで労使ともに裁判外で費用を抑えて事件の解決を図りたいニーズが増えているなか、特定社労士が活躍するフィールドは膨らみつつあると言われています。

 

特定社会保険労務士になるには

特定社労士になるためには、社労士が、連合会によって実施される特別研修を修了してから、紛争解決手続代理業務試験に合格後、社労士名簿に付記することが必要です。

特定社労士への道 ※以下1~4を順番にクリアすることで特定社労士になれる

  1. 社会保険労務士に登録
  2. 全国社会保険労務士会連合会(連合会)が実施する特別研修を修了
  3. 紛争解決手続代理業務試験に合格
  4. 連合会の社会保険労務士名簿に付記

 

特別研修について

地域によって若干の差はありますが、9月中旬~11月下旬に行われる概ね2ヶ月半程度の特別研修を受講します。

特別研修は札幌・仙台・東京・・・といった各地方の中枢都市にある会場で行われます。

私の場合は、兵庫県社労士会所属なので、大阪の会場で受講しました。

この研修、遅刻や欠席をすると研修修了が認められなくなる非常に厳しいものです。

この特別研修、大きく分けて3つのパートがあります。

特別研修の内容

  1. 中央発信講義
  2. グループ研修
  3. ゼミナール

中央発信講義

約1ヶ月の間、ほぼ毎週土日、朝から夕方までずっと憲法・民法・労働法などに関する弁護士や法学者などによるDVD講義を聴きます。

これがなかなかの苦行で、生の臨場感がない話を延々と長時間聴き続けるため、睡魔との戦いです。

ただ、内容は社労士の業務を行ううえでも非常に有益な知識なので、しっかり聴いておくと良いでしょう。

グループ研修

受講者のなかで10人程度のグループに分かれ、中央発信講義で得た知識を使ってグループ討論をすることで知識を深めるケーススタディを2日半行います。

ケーススタディの題材は、さまざまな解雇・懲戒・出向・転勤など労使トラブル事件や社労士倫理に関するもので、過去の判例をもとに作られています。

この労使トラブル事件の題材が非常によくできていて、労使双方に帰責事由(落ち度)があるような内容になっています。

この労使トラブル事件について、法律的観点から、有効か無効かを議論し、社労士倫理では、あるケースについて、社労士法やその他の士業倫理の観点から紛争事件の代理業務を受任できるかどうかを議論します。

たしかに題材が判例をもとに作られているものの、ここでは何が正解というわけではなく、むしろ自分の考えを法律的観点から理由とともに説明し、他のグループメンバーと知識を共有し深め合うことが大切なので、積極的に発言し、また他メンバーの発言にも積極的に耳を傾けましょう。

ゼミナール

グループ研修で議論した内容を発表しつつ、弁護士による解説講義を2日半受講します。

紛争解決手続代理業務試験前の総まとめです。

 

紛争解決手続代理業務試験について

ゼミナール最終日の講義が午前中で終了すると特別研修は全日程修了となり、午後から紛争解決手続代理業務試験を受験します。

試験時間は2時間です。

試験問題は大問が2問あり、労使トラブルのあっせんや調停に関するものが毎年だいだい70点、社労士倫理に関するものが毎年だいたい30点の計100点満点です。

オール記述式で、合格点は毎年変動しますが、概ね55点前後です。

ただし、社労士倫理に関する問題では最低基準点(毎年概ね10点)が設定されていて、基準点を下回ると不合格となります。

あっせんや調停の問題では、労使トラブルの事件について、労使双方の陳述内容をもとに、ある問題では使用者側に、別のある問題では労働者側に立って、有効か無効かとその理由、要件事実を記述します。

社労士倫理に関する問題では、依頼者があっせんや調停の代理依頼をしてきたケースにおいて、ケースの背景を勘案し、社労士法(特に22条2項)およびその他の士業倫理などの観点から、受任できるかできないかとその理由を記述します。

有効か無効か、受任できるかできないかに正解があるわけではなく、結論はどちらでもいいので、その結論に至る理由を法律的・論理的にしっかり記述できるかが評価されます。

 

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