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助成金は「無理のない範囲」で利用しましょう

神戸の社会保険労務士・石川です。

最近、弊所では助成金に関するお引き合いを頂戴する機会が増えてきています。

社労士事務所では助成金を取り扱っているところとそうでないところがあり、弊所では取り扱っており、実際に現在複数のお客様で助成金の支給申請手続をさせていただいているのですが、弊所の助成金に対するスタンスは他事務所様とは若干異なっています。

助成金は「無理のない範囲」で利用しましょう

使い方を誤ると助成金は企業の首を絞めることも

そもそも助成金とは、自社における従業員の労務管理を向上させた場合などに、雇用保険から貰えるお金です。

金額は大きいものから小さいものまで、さまざまなものがあります。

たとえば比較的大きいものですと、キャリアアップ助成金の正社員化コースで従業員を有期雇用から正規雇用へ転換させた場合に、中小企業であれは1件あたり57万円、生産性要件(財務内容しだいで加算されるボーナス要件)を満たした場合は1件あたり72万円を受給できます(※)。

※その他の加算要件を満たせば受給額はさらにUPします

もし14人分なら1,000万円以上を貰える計算です。

ですが、助成金を受給するためには、支給要件(従業員の雇用を改善させる内容)を満たす必要があり、これらの要件を満たすためには実質的に多くのコストを要します。

詳しくはこちらの動画をご覧ください

↓↓↓

たとえば、先ほど挙げたキャリアアップ助成金正社員化コースの場合、従業員の正社員化に伴って給与を5%以上UPさせる必要があります。

それに、これは支給要件に明記されている訳ではないものの、実際には、パート従業員が正社員化して給与がUPすると、社会保険料(労災保険料・雇用保険料・健康保険料・介護保険料・厚生年金保険料)が増加します。

社会保険料は企業が50%以上を負担するため、支給要件を満たすためには実態として予想以上のコストが発生します。

これらは、企業の成長に伴って従業員を確保したい、従業員が安心して働ける環境をつくりたい企業が、実際にそのような施策を講じる際にそのコストの一部を賄う目的で支給申請するのはいいのですが、目先の支給額に目がくらみ、実際にはその必要がないのに助成金を貰うため無理やり支給要件を満たそうとすると、3~10年後あたりに必要以上のコストで首を絞められる最悪のパターンに陥ってしまいます。

ですので、助成金はあくまで「適切な労務管理をするうえで発生する必要経費の一部を賄うためのもの」であって、決して儲けるものではないということを理解しなければなりません。

 

お客様の3~10年後を見据えた提案

他の社労士事務所では(他事務所様を悪く言いたいのではありません)、助成金手数料をより多く稼ぐため、1種類でも多くの助成金を提案して、企業に必要以上の「背伸び」をさせるケースが散見されます。

実際に、不正受給によって事業主や社労士が処罰を受けるケースが少なくありませんし(不正受給が発覚した場合、助成金を返還するだけでなく、最悪の場合詐欺罪で告訴されます)、不正受給でない場合でも必要以上にコストが嵩むこととなります。

ですので、弊所では、企業の3~10年後を見据えて、お客様にとって本当にその助成金が必要なのか、その助成金を受給してから3~10年後に大変な思いをしないかを見極めたうえで助成金を提案しています。

場合によっては、お客様から「この助成金が欲しい」という提案を受けた場合に、お客様の数年後を見極めた上でマイナスと判断すればお勧めしないこともあります。

実際に弊所では、お客様から、「〇〇助成金を貰えると聞いたので申請してほしい」というお引き合いを受けたときに、お客様の将来を見据えてメリットとデメリットの両方を説明し、最終的に申請を取り止めたケースも多々あります。

お客様からはよく「『この助成金はオススメしない』って言うけど、それだと貴所の売上が減るのにいいの?」と言われることがありますが、弊所はお客様との面談を踏まえ、お客様の未来を一緒に考えて「背伸びせず手の届く助成金」のみ提案するようにしています。

ですので、「〇〇助成金が貰えるという話を聞いた」や「〇〇助成金が欲しい」だけでなく、「当社はどの助成金が貰えるのか知りたい」という場合は、お気軽に弊所へお問い合わせください。

弊所は、お客様の将来を見据えた提案をさせていただきます。

 

助成金はきちんとした社労士に相談のうえ、 利用上の注意、用法・用量を守り適切に利用しましょう。

 

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