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上の動画を観ながら読むとさらによくわかります
神戸の社会保険労務士・石川です。
今回は企業の採用活動、とりわけ求人募集に関してお話をしたいと思います。
貴社が現在行っている求人募集の方法は最善の方法だと言いきれますか?
コストと効果の両側面から考えて、最もパフォーマンスの高い求人活動ができていますか?
求人募集をしても全然人が集まらない、採用してもすぐ辞められてしまうなど長続きしないということはありませんでしょうか?
また、初めて従業員を募集しようとお考えの際に、どのような求人募集の方法を採ればいいでしょうか?
今回はそれらのような求人募集に関するさまざまな疑問とお悩みについて、「求人方法の主な方法」解説したいと思います。
求人募集の主な方法
求人募集には主に、費用や時間といった各種コストがかからないものから順に、縁故採用、ハローワークによる募集、自社ホームページやSNSへの掲載、求人サイト掲載、人材紹介会社の転職エージェントによる募集があります。
縁故採用
メリット
- コストがほとんどかからないうえに、採用者や紹介者による一定度のフィルターを通っているのである程度見込みのある方を採用できる
デメリット
- 万が一その方に能力がなかった場合、縁故という性質上、解雇しにくい
したがって、「○○さんの紹介だから」と安直に考えずしっかりと採用試験を行いその方の職務遂行能力と人間性を見極めることが大切です。
ハローワークによる求人募集
メリット
- 掲載が完全無料
- 掲載期間が求人受理日の翌々月末までと長い、掲載終了後も受理日から2年間はデータが保存されているため派遣や請負など一部例外を除けば電話一本で再掲載できる
- インターネット掲載もしている
- 採用時は他の採用ルートよりも助成金の対象になりやすい
デメリット
- 求人票のレイアウトが画一的なため他者との差別化が図りにくい
- インターネット検索からのアクセス率・認知度でいうと求人サイトに劣るため、在職中の転職採用やアルバイト・パート採用を考える就労希望者の取り込みには向いておらず限界がある
ハローワークの求人票は雇用保険に加入していない事業主でも掲載可能ですので、まずは所轄のハローワークに問い合わせてみましょう。
自社ホームページやSNSへの掲載
メリット
- 文字数・レイアウトなどを自由に設定できるため、思い通りの求人情報を作成できる
デメリット
- 求人情報の認知度が自社ホームページやSNSアカウントへのアクセス数に連動されるため、超がつくほどの大企業でもない限り求人のPR効果が低い
求人サイトへの掲載
求人PR効果が最も高いのが求人サイトへの掲載です。10~30代は求人情報へアクセスする際、スマホなどで求人サイトへアクセスして探すことが多いため、特にアルバイトの採用を考えているのであればこの求人サイト掲載を検討しましょう。
メリット
- 求人PR効果が高い
- 予算に応じさまざまな料金プランを設定でき(Indeedなど掲載自体は無料というサイトもある)自由度が高い
デメリット
- 費用がかかる(正社員は4週間で20~180万円、アルバイトで0.8~80万円)
主なサイトとしては、リクナビ、マイナビ、DUDA、Indeedなど、アルバイト専門であればタウンワーク、マイナビバイト、anなどがあります。
その他にも、医療や建設など特定の職種・特定の年代層に特化したサイトや、ビズリーチなど高収入案件専門のサイトなどがあるので、求人される職種や年代、想定年収などを勘案してどのサイトに掲載するか検討しましょう。
人材紹介会社の転職エージェント
これは、人材紹介会社における転職エージェントが求職者の希望や経験などをもとに最適な求人案件を紹介するものです。
営業社員など、高額の手数料を支払ってでも採用したい場合は人材派遣会社のエージェントを活用してもいいでしょう。
メリット
- プロである転職エージェントが求職者に適した案件を紹介し推薦するため、募集職種にある程度向いている方からの応募が多くなる
- 応募時や就職後におけるミスマッチが起こりにくい
デメリット
- 手数料が高額(就職時に想定年収の30~40%)
主な方法としてはこれらの5つです。求人内容に合わせて最適な媒体を選びましょう。
無料の求人でも応募率をUPさせるコツ
先ほどご紹介した方法のうち、有料で行うものについては、お金を払えば払うほど、文字数やレイアウトがより高度なものとなり、また検索結果の上位に表示されやすくなります。
言い換えれば、応募率を高めたければお金を払えばいいのです。
一方、無料でできるものもいくつか挙げました。
そのなかでハローワークによる求人とIndeedによる無料求人について、他社の求人案件よりも多く目に留まるようにし、応募率を高め、優秀な人材を採用することができれば無料で事足りることとなり、今まで有料で行っていたのならその分の求人コストを削減することができます。
ではどうすれば無料求人でも応募率を高めることができるかというと、少しでもキーワード検索に引っ掛かるようにし、また、求職者が仕事内容と今後のキャリアアップを具体的にイメージしやすいように4つのポイントをおさえることが重要です。
決められた文字数の範囲内でしっかり書き込む
検索結果に引っ掛かるようにするために、まずは文字をしっかり書き込むことが大切です。仕事内容などのキーワードがきちんと記載されていないと、うまく検索結果に上がってくれません。
それに、もしあなたが求職者だったら、スッカスカの求人票としっかり書き込まれた求人票、どちらを読みたいと思いますか?
簡潔に、キーワードを意識し、もしあなたが求職者だったとして「こんな求人なら応募してみたい」と思えるような内容にしましょう。
欲しい人材像・資格・経験・スキル・キャリアプランを明確に記載する
どういう人材を求めているのか、仕事に必要な資格や経験・スキルは何か、PCスキルは?業務で使用するソフトウェアは何で、その使用経験は必要か?入社後はどのようなスキルが得られ、将来的には社内でどのようなキャリアを歩めるのかといったところまで細かく記載しましょう。
細かく記載することで、求人票を読んだ求職者が貴社業務で働くイメージを抱きやすくなります。
残業時間や福利厚生などは明記する
残業時間はだいたい何時間か、福利厚生制度などその他のアピールポイントはしっかり記載しましょう。
画像を活用する
文字だけの求人票よりも、画像付きの求人票のほうが求人率がUPします。
職場の風景・勤務のイメージ画像などを掲載すると、求職者の就労イメージ形成を手助けし、求人に興味を持ってもらいやすくなります。
ハローワークの求人票でも「事業所情報」といって画像を掲載することができます。
およそ半数の求人票でこの事業所情報が登録されています。
言い換えれば、事業所情報を掲載していない求人は掲載している求人に比べて応募の選択肢から漏れる可能性が高くなります。
事業所情報はハローワークにお願いすれば作ってくれますが、決まったテンプレートに貼り付けるだけなので、面倒かもしれませんがPhotoshopやパワーポイントなどのソフトを使って貴社の雰囲気と熱意が伝わるものを作成しましょう。
ポイントを4つ挙げましたが、バラ色の求人票を作成しましょうということを言っているのではありません。
嘘はダメです。
嘘の求人票で採用しても、求人条件と実際の労働条件にギャップがあるとすぐ辞められてしまいます。
こうなるとさまざまな手間とコストが無駄になり、誰も得しません。
あくまで正直に、貴社の熱意を伝えましょう。
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